お香は、ヒーリング効果があり人の心や体を癒したり元気にさせたりします。
また日本ではお線香のイメージもあります。
お香は、古くから様々な国でも親しまれてきました。
インドのお香はよく知られています。
インドはお香の成分の香木などが豊富に手に入ります。
そのため、インドでは古くからお香と深く関係があります。
インドの暑い気候による臭気を消すために香料を床に撒いたり、肌に塗り込んだりし、人をおもてなしする際によく使われています。
またインドネシアなどの地域では、暑さで害虫が発生するため、虫除けを目的として使われています。
このように、いろいろな国で親しまれているお香は、歴史が古く、その国々や時代にお香に関連したエピソードが多く残っていて、お香の文化や歴史があります。
お香は香料に火を点けて香りを楽しみます。
これは、人類が火を使うことができるようになり、貴重な火を消すことなく持続させるために草木などを燃やし続けていました。
その際に、良い香りを持つ草木があることに気づいたところからお香と人類の歴史は始まったと言われています。
古代エジプトでは、ミイラを作る際に使用していた没薬は、香薫料として使用されていました。
ミイラはお腹の中に桂皮などの香料を詰めて作っていました。
このことから、ミイラは没薬のミルラという語源から来ています。
また、ツタンカーメンのお墓からも、香料が多く発見されていて、とても良い香りがしたと言われています。
あの三大美女のクレオパトラもバラの香りの香水風呂や精油などを体に塗り込んだりしていたと言われています。
古代ギリシャでは、ギリシャ文明がピークになると香料が流行しました。
衣服や体に香りを焚きしめるだけでなく食べ物や犬などの動物にも香料を塗っていたと言われています。
このような文化や歴史が古代ローマ・古代アラビア・近世ヨーロッパにもおとずれていました。
中国では、お香が広く浸透していたインドから仏教とともに入って来ました。
しかし中国はインドのように国の隅々まで浸透せずに貴族などの上流階級だけが使用できる貴重品となりました。
このような歴史の深いお香ですが、日本にもお香について深い歴史があります。
日本におけるお香の歴史をお伝えしたいと思います。
日本におけるお香の歴史とは!?
日本のお香について1番古い記録は日本書紀にあります。
推古3年(595年)現在の兵庫県の淡路島の淡路市にある江井の海(現在の枯木神社)に漂流した流木に漁師が火を点けたところ、良い香りがしたため、その流木を都に運び推古女帝に献上されました。
その時に摂政だった聖徳太子がその流木を「沈香」と呼ばれる香木だと教えたと伝えられています。
記録上ではこの日本書紀が最古のものですが、それより以前に中国から伝わっていたと言われています。
この香りは祈りの香りと呼ばれるようになります。
平安時代になるとお香は雅な香りになり、仏事の際に使用するだけでなく、貴族の間で衣服に焚き染めたり部屋に焚き込めたりして香りを楽しんでいました。
貴族の間で楽しまれていたため、お香は香りを嗅ぐのではなく、香りを聞くと言うようになります。
お香は体系化され「香道」と呼ばれるようになりました。
このようにして日本でのお香の歴史は、江戸時代にお線香が作られ現在のお香の歴史が重ねられて来ました。
日本にお香を伝えた人物は?
日本にお香が伝わって来たのは、香木が淡路島に漂流したことが始まりと言われていますが、その後、中国から仏教とともにお香が伝わり普及したと言われています。
普及させた人物は、医薬の知識が豊富だった鑑真和上と言われています。
仏教を広めるとともに香薬を伝えお香を日常生活の中で楽しむ文化普及させていきました。
日本で使われてきたお香の種類の名前をご紹介!
日本で古くから使われて来たお香の種類はいくつかあります。
香木や植物系原料や樹脂系原料などがあります。
香木は、沈香や白檀が世界的にも有名です。
日本でも沈香・伽羅(アガーウッド)や白檀(サンダルウッド)は古くから使われて来た有名な香木です。
伽羅はベトナムやタイなどが原産地で、白檀はインドが原産の香木です。
植物系原料は、桂皮(シナモン)は、現在でもお菓子などにもよく使われています。
また八つ橋などの銘菓にも使われるほど、よく知られている香料です。
また樹脂系原料は、安息香と呼ばれる香料で香りを長持ちさせるために使われ、咳止めや鎮痛作用の効果もあります。
聖書に出てくるほどの歴史がある乳香も日本で古くから使われていました。
ミイラを作る際に使われていた没薬も日本でも古くから存在していた香料です。
このように、日本で使われて来たお香の種類はいくつかあることがわかります。
日本のお香のブランドで人気のものは!?
日本のお香といえば、お線香です。
しかし、日本のお香もアロマやヒーリング効果があるものがあります。
マッチとお香が一体化になったものや和紙状になったお香などお線香とは少し形状を変えたお香も多く市販されています。
また、日本で最初のお香発祥の地と言われている淡路島のお線香はとても有名で全国シェアが約90%になっています。
こちらに日本のお香のURLを載せておきます。
まとめ
このように、お香には深い歴史や文化があります。
それは、古代のエジプトやギリシャや香料が豊富なインドや中国など様々な国々にそれぞれの歴史があります。
日本もその歴史の流れでお香が入って来ました。
お香が、今現在に至るまで人々に親しまれて人の心や体を癒しています。
お香は、日本に入って来た時代からずっと日本の人の心を香りで癒し体を元気にし続けていることがわかります。
また、お香の香りは嗅覚を刺激し、大脳辺縁系を刺激して自律神経系や免疫系やホルモンバランスを調整したりしてくれることがわかっています。
また、香りの種類の違いでリラクゼーション効果の違いもあります。
作用の違いを知ってお香を使い分けたりすることも効果的です。
日本のストレス社会の現代で、お香の香りは、生活の中で欠かせないものとなっています。