京都は、歴史の古い都市だけに、お香を扱う専門店がいくつもあります。

その中でも松栄堂(>>松栄堂ホームページはこちら)は、1705(宝永2)年に創業した、老舗中の老舗のひとつです。

ここではこの松栄堂について、その歴史や現在の活動、そして扱っている商品(つまりお香)について、紹介します。

お香 松栄堂 有名

京都で有名なお香のお店「松栄堂」とは!?

松栄堂のスタートは、丹波篠山の里長の畑六左衛門守吉が興した「笹屋」という店に始まります。

笹屋は3代目守経のころから「松栄堂」と名乗るようになり、現在の12代目まで、香づくり一筋にまい進して来ました。

現在の松栄堂では、宗教用の線香、焼香、塗香、七夜香はもちろん、本格的な香道で使う香木、茶の湯の席で用いる練香、といった伝統文化につながるお香を作り続けています。

またそれと同時に、手軽に匂いを楽しむことのできる匂袋や文香、お座敷用のお香やアロマのように楽しめる現代的なお香も製作しています。

現在、松栄堂には、昔ながらの伝統的技術に従って製品を作り続けている本社2階の香房と共に、製造技術を機械化して新しい生産方法に挑戦する長岡京工場の2か所の製造拠点があります。

また、京都はもちろん、東京、大阪、北海道に直営店舗を構え、自社で製作したお香や関連する道具類を販売しています。

さらにコロラド州ボルダーに米国松栄堂(Shoyeido Corporation)を設立し、お香の文化を日本国内だけでなく海外にも広めることを目指しています。

しかも松栄堂は、ただお香の製造・販売だけを行なっているだけではありません。

日本文化とお香の世界を紹介するためのさまざまな文化活動や、草花や樹皮を扱う企業として、自然に感謝するための環境保全活動を行なっています。

本社2階の伝統的な手法でお香を作る香房では、予約をすれば、職人たちがお香(線香を製造する様子を見学することができます。

また毎年京都・東京・札幌で「お香とお茶の会」を開いて、伝統的なお香席やお茶席を紹介しています。

その他にも文化活動として、お香に関係する体験イベントを開いたり、「香り」に関するエッセイコンテストを主催したり、国内外でお香に関する講演やワークショップを実施したりしています。

一方環境活動としては、希少植物の保護育成活動に取り組んでいます。

たとえば長岡京工場の近隣の勝竜寺川で生育しているオグラコウホネ(スイレン科の多年草で、6月から9月にかけ黄色い小花を咲かせる稀少希少植物)の生息環境を守るためのクリーン作戦を行なっています。

さらに長岡京工場ではさまざまな稀少植物の保護・育成を試みています。

例えばかつては日本各地で群生していたにもかかわらず、現在は数をすっかり減らして絶滅寸前になっているフジバカマを育てたりしています。

これら保護・育成している稀少植物の一部は、地球環境に対する啓発活動の一環として、店頭で公開しています。

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松栄堂のお香の値段は平均いくら!?

松栄堂のお香の値段の幅は、かなり広いです。

数百円クラスの匂い袋から、数万円もする、進物用の線香まであります。

仏事に使う焼香をまとまった量注文すると、びっくりするほどの値段になります。

しかしそれらは宗教関係など特殊な目的に限られます。

大半のお香は進物用も含めて数千円台で、「少し高いかな?」と感じるレベルです。

一般的にいって、匂い袋や文香は比較的手軽な値段で、仏壇に供えるための線香など宗教活動に用いる線香などは、比較的高価です。

最も高価なのは、焼香に使うお香です。

ただしこれらも、小袋か大袋か、単独で販売しているかセットで販売しているか、によって、値段にかなり幅があります。

アロマや部屋の浄化などに使う一般のお香は、松栄堂のものといえども、比較的手頃な値段で手に入ります。

安いもので600円から1,000円ぐらい、高価なものは数千円から1〜2万円になります。

高価なものは、香皿が同梱されている進物用のセットか、多量のお香をまとめて販売している製品です。

もちろん上等な香料をふんだんに使用したために、びっくりするほど高価になった製品もあるでしょう。

お香の価格の平均、といってもあまり意味がありません。

数百円レベルのお香でも、1つのケースに20本入っている製品が大半なので、普通に使う場合にはそれで十分ではないかと考えられます。

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松栄堂のお香の燃焼時間はどれくらい!?

お香 松栄堂 燃焼時間

松栄堂のお香でも、特別にお香の燃焼時間が他の製品と異なるということはありません。

燃焼時間は、一番ポピュラーなスティック型(お線香の形)で15分から20分、蚊取り線香のような形をした渦巻き型の場合で2時間くらいです。

ただし使用する香炉の違いや風の当たり方の違いで、燃える時間に微妙な相違が生まれるので、これらの時間はあくまでも目安と考えて下さい。

お香といえども、火を点けて楽しむものなので、注意が必要です。

お香を焚くときは、しっかりとした香皿や香立てや香炉、あるいはそれらの代わりになるような耐熱性のお皿など、安心してお香を燃やすことができる道具を準備して下さい。

スティック型は燃えている面積が均一なので、最後まで、同じ強さの香りが続きます。

また短時間だけ焚きたいときは、スティックを途中で折ることで、調整が可能です。

一方渦巻き型は長時間お香をくゆらせたい場合に使います。

広い部屋や、空気が流れていてお香の煙こもってしまわない場所に最適です。

途中で燃やすのを止めたい場合は、途中で折ってしまうか、事務用の金属製クリップで止めたいところをはさむだけで、大丈夫です。

コーン型のお香は松栄堂のラインナップの中でも少数派です。

円錐型の先端に火を点けて、短時間で香りが欲しいときに便利です。

下にいくほど、燃える面積が広くなるので香りもそれに応じて強くなるからです。

燃焼時間は10分ほどです。

まとめ

松栄堂は300年以上の歴史を誇る、京都のお香の老舗です。

脈々と受け継がれた方法で100パーセント天然成分の伝統的なお香を作る一方で、製品の質を維持しながら、現代生活にマッチした新しいお香の開発も続けています。

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