ラベンダーの愛らしい紫の花を眺めながら清々しい匂いを嗅いでいると、次第に気分が落ちついてきます。

「ラベンダー」という名前は「洗う」という意味のラテン語から名付けられたもので、古代ローマ時代からハーブとして利用されてきた、由緒正しい植物なのです。

ラベンダーから抽出したエッセンシャルオイルには心身に対するさまざまな効能があり、アロマテラピーの世界では「万能オイル」として重宝されています。

お香の世界でも、ラベンダーを原料の一部として調合したお香や、ラベンダーの香りをイメージして調合したお香がたくさん販売されています。

それらのお香は、ラベンダーとそのものと同様に、さまざまな効果があるのでしょうか?

ここでは、ラベンダーの香りの効果を紹介すると共に、ラベンダーのお香を手作りする方法を簡単に説明します。

ラベンダー香りのお香の効果・効能とは?

お香 ラベンダー 効能

ラベンダーの香りには、安眠をもたらす効果があることで有名です。

ラベンダーの香りのお香を眠る前にあらかじめ焚いておくと、ぐっすりと眠ることができるかもしれません。

またこの香りには、緊張を解いてリラックスさせる効果もあるので、ストレスや怒りを感じてイライラしているときや、悩みがあって落ち込んでいるとき、気分を落ち着け心を穏やかにするために、役立ちます。

緊張に由来する偏頭痛や高血圧などの身体症状にも効果が期待できます。

鎮静効果の強いラベンダーの香りは、気分にむらがある人や、不安や心配を感じやすい人には手放せなくなるかもしれません。

さらにラベンダーの香りには鎮痛効果もあり、頭痛・筋肉痛・月経痛など体のあらゆる痛みを和らげてくれます。

ただしラベンダーなどのフローラル系のお香の場合、メーカーがどれだけ香りを忠実に再現してくれているか、かなりの差があるようです。

いくつかのメーカーのお香を試してみて、自分のイメージや好みに近いもの、実際に心身に良い影響があると実感するものを選ぶようにするとよいでしょう。

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ラベンダーのお香は虫よけに使える!?効果は?

夏になると、あちらこちらからさまざまな虫が湧いてきます。

蚊もどこからともなく飛んできて、皮膚を刺しまくったりします。

そんな場合に必要になるのは蚊取り線香です。

しかし、蚊取り線香の独特な匂いが苦手で、もっと別の香りを探している人も多いのではないでしょうか?

ラベンダーはそんな場合にも役に立ちます。

ラベンダーには虫よけ効果が期待できます。

イギリスでは乾燥したラベンダーを小袋に入れてポプリを作り、タンスの引き出しに虫よけの目的で忍び込ませていました。

フランスのプロバンス地方でも、庭に自生するラベンダーを同じ目的で使用していたようです。

ラベンダーの匂いは、蚊が嫌うようです。

ただし蚊が嫌うのは花の香りではなくて葉の香りの方だともいわれています。

そういうわけで、ラベンダーのお香を焚くと、蚊よけ、虫よけに役立ちます。

ただし、ラベンダーのお香を焚くときは、成分をよく確認して下さい。

比較的安価なお香の中には合成香料を使っているものも多く、そのようなお香が虫よけに効くかどうかはわかりません。

必ず天然のラベンダーが成分として含まれているお香を使って、虫退治にチャレンジしましょう。

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ラベンダーの香りのお香の作り方とは!?

お香 ラベンダー 作り方

市販のラベンダーの香りのお香は、化学香料を使っている場合がほとんどです。

天然の原料を使ったお香もあるようですが、高価です。

思い切って、自分でラベンダーの香りのするお香を作ってみたい、という考える人がいても不思議ではありません。

市販のキットも販売されているので、それを利用するのもよい考えかもしれません。

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専用キットを使わずにラベンダーの香りのお香を作る場合、ラベンダーの粉末をベースにさまざまな成分を調合する方法と、ラベンダーの精油だけを使う方法があります。

ラベンダーの精油だけを使う方のやり方の方が簡単なので、そちらの方をまず説明します。

  1. まず、お香のベースになるタブ粉(タブの木の樹皮などを粉にしたもの)にラベンダーの精油と水をくわえて、よく練ります。
  2. 全体がもったりとした感じにまとまったところで、型に詰めてコーン型を作ります。スティック型のお香を作りたい場合は注射器で絞り出します。
  3. 形ができたお香を2日から3日かけて乾燥させたら完成です。

ラベンダーの葉の粉末を他の原料と調合してお香を作成するとなると、難易度が高くなります。

まず香りのテーマを決めます。

たとえば「安眠のためのラベンダーのお香」です。

ベースとなるタブ粉にハーブティーの材料になるラベンダーの粉と他の香料を調合して、イメージ通りの香りを造り出していきます。

このとき、耳かきひとさじであっても、香料の配分が異なると、できあがるお香のイメージが異なるので要注意です。

調合は香りを確かめながら、慎重に行なって下さい。

また原料だけの場合の香りと、それに火をつけたときの香りとは異なるのが普通なので、その点の配慮も必要です。

材料は乳鉢でよくすり合わせて、香りのばらつきがでないようにします。

香りが完成したら、水を少しずつ加えてまとまるまで、材料を練り合わせます。

そこから後は、ラベンダーの精油だけを使った場合と同じ要領で形をつくります。

それからよく乾燥させて、ラベンダーのお香が完成します。

まとめ

ラベンダーの香りのお香も、ラベンダーの精油と同じように、精神をリラックスさせたり、痛みを和らげたりする効果があります。

また、ラベンダーのお香は、蚊取り線香と同様に、虫よけに使うことができます。

ただし、市販されている「ラベンダーの香り」のお香のほとんどは、合成香料を使ってラベンダーの香りに似せてあるだけなので、これらの効果は「気分だけ」のものだと考えてもよさそうです。

本当にラベンダーのお香の効果を実感するには、多少高価でも信頼できる製造元のお香を選びましょう。

思い切ってラベンダーの精油などを利用して手作りを試みるのも、ひとつの方法です。

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