お香といえば、直接お香に火を点けて香りを楽しみ、心や体を癒す効果があります。
この効果は、お香などの香りは、嗅覚を刺激し、大脳辺縁系に作用し自律神経系やホルモンバランスや免疫系のバランスを調整する働きがあります。
また、記憶を司る脳の海馬という場所にも作用するため、香りを嗅ぐことで昔の懐かしい記憶などが蘇るのはこの作用のためです。
このようにお香の効果は様々あります。
また、お香の歴史は古く、人間が火を使い始め、貴重だった火を持続させるために気などを燃やし続けたことから、歴史は始まったと言われています。
さまざまな国でお香の歴史はあります。
古代エジプトでは、お香の香料は、ミイラを作るための没薬として使われていました。
また古代ギリシャでは香りの流行により香料を衣服や肌に塗り込むだけでなく、ペットに塗ったりするほど香りと密接な歴史があります。
インドでは、お香の原料となる植物や香木が豊富に採れることから、国の隅々まで広くお香が浸透していました。
暑さによる臭気を消臭したり、人をおもてなしする際に肌に塗ったりと礼法のひとつとしてお香は仏事以外にもよく使われています。
また、中国では、仏教とともにお香も伝わりましたが、インドのようには、広く浸透することはなく上流階級の高級品として貴重なものになりました。
日本では、鑑真和上が伝えたと言われていますが、1番古い記録では、日本書紀に淡路島の江井の海に香木が漂流し、漁師がその香木に火を点け、良い香りがしたため推古女帝に献上し、当時、摂政だった聖徳太子がその香木が沈香だということを伝えました。
日本でも仏事以外にもお香を使って香りを楽しんでいました。
邪気を祓ったり、虫除けとしてもお香は使われていました。
このように、お香は古くから様々な目的で使用されていました。
現在でも、お香は虫除けとしても市販されて使われています。
虫は煙を嫌う傾向にあります。
また、お香の香りによっても虫が寄ってこない香りもあります。
ミントの香りなどは、虫が嫌う匂いとされています。
同じお香でも虫除けを目的としたお香もあります。
蚊取り線香として市販されているお香などです。
この蚊取り線香とお香の違いとは一体どのようなものなのでしょうか。
この違いについてお伝えしたいと思います。
お香と蚊取り線香の違いって何!?
夏に困る虫といえば蚊ですが、この蚊に刺されないようにするために蚊取り線香が活躍しますが、この蚊取り線香もお香もどちらも線香と呼ばれています。
この蚊取り線香とお香の違いは何なのでしょうか。
その違いは、蚊取り線香とお香の成分が違います。
蚊取り線香には、ピレスロイドと呼ばれる殺虫成分が配合されています。
この成分は、除虫菊と呼ばれるシロバナムシヨケギクという植物からできています。
この蚊取り線香は、日の光や空気に触れるとピレスロイドが分解されて効果が落ちるので密閉されて遮光されたところで保管するのが最適です。
蚊取り線香の煙には殺虫効果はなく、線香の燃焼している部分に殺虫効果があります。
しかし、虫などは煙を嫌う傾向にありますし、煙にも少しはピレスロイドの成分が含まれているので殺虫効果はなくても防虫効果はあります。
一方、お線香には、殺虫効果や殺虫成分はありません。
お香は良い香りを出す成分が材料となっています。
お香には殺虫効果はなく、香りを楽しむことを目的としています。
お香は蚊取り線香の代わりに使える!?
香りを楽しむことを目的としたお香では蚊取り線香のような殺虫成分が含まれていないので、蚊取り線香の代用として使用するのは難しいです。
しかし、虫は煙を嫌います。
虫を寄せ付けない程度の効果はあります。
また、虫が嫌う香りのするお香を焚くと虫が寄ってこないと言われています。
レモングラスやゼラニウムが含まれたお香などに防虫効果があります。
また、インドネシアなどの暑い国では、蚊などの害虫が発生しやすいため、防虫予防としてもお香を焚いています。
こちらにゼラニウム・レモングラスの香りのお香のURLを載せておきます。
お香タイプの蚊取り線香がある!
蚊取り線香といえば、渦巻き型のお香で香りも昔懐かしい香りがします。
しかし、最近では良い香りのする蚊取り線香なども市販されています。
ラベンダーやローズなどアロマの香りをした蚊取り線香が市販されています。
また、渦巻き型だけでなく、円錐型のコーンタイプの蚊取り線香も市販されています。
こちらに蚊取り線香のURLを載せておきます。
100均のお香みたいな蚊取り線香とは?
蚊取り線香は、100均でも手軽に手に入れることができます。
また、蚊取り線香の容器も一緒に購入することができます。
100均の蚊取り線香は、ミニサイズで香りの種類も多く、ラベンダーやローズなどの香りや果物系の香りなどバリエーションが豊富なことが特徴です。
リーズナブルなので色々な香りを試してみるのもおすすめです。
まとめ
このように、蚊取り線香とお香の違いについてお伝えしました。
蚊取り線香もお香もお香の成分は同じですが、配合されている成分に違いがあります。
蚊取り線香は、蚊を退治する目的のため殺虫成分が配合されていて、お香には、殺虫成分は配合されていません。
お香は、良い香りがする成分に重きを置いています。
しかし、最近では、アロマの流行やアウトドアなどでも蚊取り線香の需要があり、蚊取り線香も香りを重視し、アロマの蚊取り線香などが市販され、蚊取り線香が進化しています。
また、蚊取り線香の渦巻き型のイメージを覆すようなコーンタイプの蚊取り線香も市販され、短い燃焼時間で殺虫効果が長時間持続するし、100均などでも市販されていて手軽に購入することができます。
最近では、火を使わずに電気を使用する液体タイプの蚊取り線香が主流になっていますが、アロマ効果のある進化した蚊取り線香を使用しながら、屋内や屋外などでヒーリング効果を感じながら防虫・殺虫できるので、お試しに100均の蚊取り線香から使用してみるのもおすすめです。