お香は、古くから多くの国で人々に親しまれています。

お香の香りは、人の心や疲れた体を癒してくれるといったヒーリング効果があります。

このような楽しみ方は、平安時代の貴族がお香を焚いて部屋で香りを楽しんだり、着物に焚き染めたりし、お香が浸透していました。

また、禅宗の影響を受けた武士たちの間で流行し、庶民にも広く浸透しました。

そして、お香を楽しむということが体系化され、文化になり「香道」と呼ばれるようになりました。

今のストレスの多い現代においても、お香のヒーリング効果は、欠かせない存在になっています。

また、お香のヒーリング効果は、科学的にも証明されています。

お香の香りは、嗅覚を刺激し、脳の大脳辺縁系に作用します。

大脳辺縁系は、自律神経系やホルモンバランスや免疫系などを調整する効果があることがわかっています。

また、記憶を司る脳の海馬と呼ばれる部位にも作用するため、香りを嗅ぐことで、懐かしい記憶が蘇ったりするのは、この作用から来ています。

人間の嗅覚を刺激するお香の香りですが、人間の嗅覚より優れている動物は多くいます。

人間の嗅覚より敏感な感覚を持っている動物は、うさぎや犬などの家庭でペットとして飼われている動物も人間より優れた嗅覚の持ち主です。

このような、動物がる部屋などの空間でお香を焚くと、うさぎや犬などへの影響は大丈夫なのでしょうか。

また、お香の成分はペットなどにどのような影響があるのでしょうか。

お香とペットについてお伝えしたいと思います。

うさぎを飼っている家でお香を焚いても大丈夫なの?

お香 うさぎ 大丈夫

うさぎの嗅覚は、とても優れています。

うさぎの嗅覚はとても鋭く、餌やおやつなどの匂いを判断できるほどの嗅覚を持っています。

これは、匂いを感知する嗅覚の嗅受容細胞と呼ばれる細胞の数が5億個あります。

うさぎに対して、人間の嗅受容細胞は4000万個あります。

このように、うさぎと人間では10倍以上の嗅覚があることがわかります。

うさぎは、フェロモンを出しているので、そのフェロモンを嗅ぎ分けて、その匂いを受容して母性行動や生殖行動をするため嗅覚が鋭くなっています。

人間と暮らす動物の中でも犬の次に嗅覚が優れています。

人間お嗅覚より優れた嗅覚を持っているうさぎにとってお香の香りは、強く感じていることがわかります。

お香をうさぎのいる部屋で焚くと、うさぎの歩行が安定しなくなったり、元気が無くなったりと悪影響が出たりします。

また、うさぎは野生では食べられる側(捕食側)の動物のため、焼けるような匂いや煙の匂いを嫌います。

このことから、うさぎを飼っている家でお香を焚くのは、あまり好ましくないと言えます。

スポンサードリンク

ペットにお香は危険!?影響はあるの?

お香は、火を点けて香りを楽しむので必ず火を使います。

そのため、犬や猫などのペットを飼っていると、犬や猫の予想外の行動でお香の火が布製品などに移って火災の原因になったりします。

また、ペットとしてよく飼われている犬も嗅覚が鋭く優れた嗅覚を追っています。

シェパードの嗅覚の嗅受容細胞は、30億個あり、人間より匂いを強く感じているだけでなく、匂いを嗅ぎわける能力も高いことがわかります。

また、お香の成分は天然由来の植物や香木からできていますが、この成分が犬や猫などの動物には、有害なことがあります。

レモングラスや柑橘類やミントなどに含まれるシトラールなどは、神経毒性を引き起こす危険性があります。

ベルガモットやムスクアンブレッドはアレルギー症状や、アレルギー症状が重症化してアナフィラキシーを引き起こします。

また、ムスクは撹乱性があり、他の化学性物質の毒性を強める作用があります。

また、お香の成分が体内に蓄積することで、発ガン性が高まる成分もあります。

ローズマリー・月桂樹・ムスクアンブレッド・ニトロムスクなどがあります。

また、猫は、香りの成分を分解する代謝酵素を作ることができない仕組みになっています。

そのため、犬などに比べると、猫の方が香りの成分となる植物や化学物質による中毒症状を引き起こしやすくなっています。

また、柑橘系の香りに配合されているリモネンという成分には、手足の痙攣・嘔吐・皮膚のかゆみやかぶれなどの症状を引き起こします。

これらの症状は、猫によって様々で大きくバラつきがあります。

何の症状もなく過ごしていても、ある日、体内に成分の蓄積量が一定量を超えると突然、重い症状が現れ重篤な副作用を引き起こす危険性があります。

このように、お香には人間にとって良い香りでも、嗅覚の優れた犬などや、香りの成分を分解できない猫にとっては、体に負担がかかっていることがわかります。

スポンサードリンク

ペットの消臭にお香は使える!?

お香 うさぎ 消臭

ペットを飼っていると、可愛い反面、ペットの独特の臭いが気になります。

また、お香の成分には、消臭や殺菌効果もあります。

そのため、ペットの独特の臭いを消臭目的で使用することはできます。

しかし、犬や猫に有毒な植物の成分が配合されているお香があります。

お香で消臭する際は成分に注意する必要があります。

また、成分がわからない場合は、ペットがいての使うことのできるお香などが市販されています。

アロマ効果だけのものや、ペットの虫除け効果のあるお香が市販されています。

こちらにペット用のお香のURLを載せておきます。

しかし、猫は、香りの成分を分解できずに中毒症状が出やすいため、お香で臭いを消臭するより、消臭スプレーや置き型消臭材などを使用することをおすすめです。

また犬や猫の体を清潔に保つことも重要です。

まとめ

お香は、良い香りがして、人間にとって欠かせない癒しのアイテムとなっています。

しかし、人間と暮らしているうさぎや犬は、嗅覚がとても優れているため、人間よりも強く香りを感じています。

また、感覚が鋭いだけでなく、匂いを嗅ぎわけることができるため体に負担がかかっています。

猫は、香りとして体内に入ってきた成分を分解することができないため、中毒症状が出やすくお香は、あまり好ましくないと言えます。

このように、人間にとっては良い香りでもペットにとっては、有害なことがあります。

可愛いペットのためにも、お香の使用には注意が必要です。

スポンサードリンク