お香は古くから人間の近くにあるものですよね?
代表的なものを言うと『線香』などがそうですが仏教では良くお香が用いられます。
香を供えることはもっとも尊い供養だと言う考えが仏教にはあるので葬儀や法事など多くの所で香を使いますよね?
近年ではお部屋のインテリアとしてスティックタイプのお香などが置かれる事もあります。
そんなお香について色々と知っていくうちに〝香木〟と言うワードに出会うと思います。
香木って何?
そう思いませんか?
そこで香木について種類や焚き方など色々と調べてみました。
目次
香木とは!?お香と香木との違いは何!?
お香の匂いがリラックス出来ると始めたお香ですが、色々な種類があり悩みますよね?
どんな種類があるのか調べていると〝香木〟なんて言葉を発見しませんか?
お香は分かるけど、そもそも香木って何?
そう思うのではないでしょうか?
一般的にはお香として売られている物は香木ではないのか気になりますよね?
そこでお香と香木の違いについて見てみましょう。
お香と香木の違いは何?
香木やお香の違いって何があるのか分かりますか?
意外と知らない人が多いかと思います。
同じ香りの出るものだから見た目が違うだけで中身は同じなんじゃないかと考えてしまいますよね?
タバコなんかと同じで銘柄が違う程度の違いなんじゃないかと思ったりもします。
実は香木とお香には分かりやすい違いがあります。
香木は芳香を持つ木材
香木とお香の違いの1つとしてあげられるのが〝香木は沈香や白檀などの様に心地よい芳香を持っている木材の事〟を言います。
薄く削ったものを加熱し芳香を楽しむために使われたりしています。
香木の中でも『白檀』は加熱をしなくても香木そのものから香りが出ているので香としての利用の他に数珠に使われたり仏像などの彫刻などにも使われると言われています。
お香は材料などは香木と同じく白檀や丁香など一般的なものと同じですが、人の手が加わって出来たものです。
お香の歴史は古く仏教伝来の頃とも言われており葬儀や法事などで使う線香もこのお香の仲間とされています。
香木とお香の違いとしては香木は心地よい芳香を持っている木材で、お香は粉砕したり細かく加工されたものと言う違いが見られます。
一般的にお香は多くの所で売られていますが、香木はお香ほど目にする事は少ないと思います。
それを良いことに香木の匂い成分を含んだオイルを使い木に染み込ませ香木として販売する悪徳業者も少なくはありません。
ですから購入する時は充分に注意して安心できる業者から購入する様にしましょう。
お香の香木の種類とは!?
お香には色々な種類の香りがあり、好きな香りのするお香を探すことができます。
甘めな香りがするお香や、ちょっとスパイシーな香りがするお香にハーブ系の香りと他にも色々とあり選ぶ楽しみもありますよね?
ですが香木はどうなのか?
お香とは違った心地よい芳香を持つ木材にもお香と同じくらいの種類があるのか?
香木の種類とは?
知っての通りお香にはいくつも種類があります。
その中の香木は、木材そのものに芳香を有するものを指してます。
香りを出す材は探せばいくらでもあり広く言ってしまえば香木の部類になるかも知れませんが、一般的に香木と言えば次の3種の事を指します。
白檀(びゃくだん)
インドやインドネシア、オーストラリアなど太平洋諸島に広く分布するビャクダン科の樹木です。
若木のうちは独立して成長するが後に吸盤で寄主の根に寄生する半寄生植物と言われてます。
成長するにつれて寄生性が高まり宿主となる植物は140種を超えるとも言われてます。
雌雄異体で周りに植物がないと育たないので栽培はとても難しいとされてます。
主に仏像の彫刻や扇子、数珠などに使用される事が多いです。
沈香(じんこう)
東南アジアに生育するジンチョウゲ科ジンコウ属の樹木です。
原木は軽いものですが、樹脂が蓄積される事で比重が重くなり水に沈むとも言われてます。
沈香は病気や害虫、雨などの外的な要因によりダメージを防御する為に出す樹脂が分泌し蓄積したものが乾燥する事で出来るとされてます。
沈香そのものは熱を加える事で香りを発生させると言われています。
伽羅(きゃら)
伽羅は沈香の中でも特に質の良いものを指します。
ですので根本的には沈香と同じものなんですが、沈香の中でも最も上質なものだけを伽羅と呼ばれています。
伽羅は人為的に作る事が出来ない為、とても貴重なものだと言われています。
値段も沈香の何倍もする事があり、たった1gの伽羅が数万円になる事もザラだと言われてます。
お香の香木の使い方・焚き方とは?
お香の楽しみ方は様々な種類があります。
人によっても変わってきますが、いまいち香木の使い方って分からないものですよね?
普通のお香の様に簡単に火をつけて何て思うかも知れませんが、伽羅の様に1gでも数万円するような香木を簡単に火をつける事が出来ますか?
高価な物なので失敗はしたくないし最大限に香りを楽しみたいですよね?
そこで香木の使い方や焚き方について調べました。
香木の使い方・焚き方
使い方としては大きく分けると2種類になります。
それは〝空薫(そらだき)〟と〝聞香(もんこう)〟です。
空薫
空薫とは古くから実践されているお香の使い方の1つです。
古くは平安時代の頃、衣服や部屋などに香りを染み込ませる為に使われていた方法とも言われています。
香炉に香炉灰を入れ全体的に混ぜ合わせ平らにします。
香炭に火をつけて灰の上におき香炭に火が回ったら半分ほど沈め香木を香炭の近くに置くと香木からより香りが広がると言われてます。
聞香
聞香は静かに香木の香りを楽しむものです。
空薫とは違い使う道具が増えますが充分に香りを深く味わう事が出来ます。
香炭全体に火が回る様にします。
途中までは空薫と焚き方が変わりませんが、香炭が白くなってきたら灰の真ん中に開けた穴に香炭をいれます。
香炭が見えなくなるくらい周りの灰を盛り上げて山にし山の上から火箸で垂直に火窓をあけます。
次に銀葉鋏で火窓の上に銀葉を乗せます。
火窓の中心に上手く合わせ乗せたら香木をその上に乗せます。
香木は間接的に焚く事で深い香りを楽しむ事が出来るようになります。
伽羅などの高価な品物も失敗せずに楽しむ事が出来ます。
部屋に香木の香りを出したい場合は空薫にする事で広がり香りが染み込んでいきます。
どこにでもあるようなお香とは少し違い、より深い香りを楽しみたい方は香木を焚いてみてはどうでしょうか?
まとめ
香木はどこにでも売ってる物ではありませんが、お香とは違った香りを楽しむ事ができます。
品物によってはとても貴重な香木もありますので探す楽しみもあります。
もし香木を手に入れる事が出来たら深い香りを楽しんでみてはどうでしょうか。